今日は「ゼロから積み上げることに慣れる」ということについてお話していきたいと思います。
だいたい同じ仕事を3年くらいやっていると新鮮味がなくなって、ある種ルーチン(作業的)になってくることが多い気がします。仕事に慣れて、スムーズにできるようになってくることは、精神的には確かにラクになってきて良いことなんですが、常に新しいことに触れているように意識することはとても大切だと思います。
その「新しく触れるもの」が、仕事の延長であってもいいと思いますし、仕事とは全く関係のないこと、趣味でも何でもいいと思います。新しいことに触れていると、今までの自分にはなかった感覚や考え方、仲間など、普段触れることができないことと出会える機会が出てきます。
分野が違えば文化が違う
例えば、僕は元々ハードウェアエンジニアですが、プログラミングを独学で勉強したことで、同じエンジニアリングでも、開発の思想が全く異なることに気がつけることができました。
ハードウェア?プログラミング??と言う方のために少し補足しますね。
例えば、iPhoneをイメージしてください。あなたの手のひらの上に乗っているものがハードウェアです。「目に見えるもの」と思っていただければ大丈夫です。一方で、プログラミングはソフトウェアなので、iPhoneアプリとかiOSとかがそれに相当して、「目に見えないもの」になります。
これらハードウェアとソフトウェアの開発は、決定的に違うことがあります。
それはソフトウェアは、製品が世の中に出てからも更新ができるということ。よくソフトウェアのアップデートとかありますよね?
一方で、ハードウェアは実際にモノとして製造されるものなので、不具合があった場合、市場に出てしまったらもうやり直せないんですね。
自動車のリコールなんかはまさにその例です。市場に出てから不具合が見つかってしまうと、人的リソース以外に材料コストもあるのでものすごいお金がかかります。
アジャイル開発といって、開発期間を効率的に短縮させるために、前に進みながら不具合(バグ)を修正して製品の完成度を高めていく開発手法があるのですが、これはやり直しができるソフトウェアだから成り立つのです。
僕がハードウェアエンジニアだった頃は、こういった違いを考えたこともありませんでした。
分野を超えた共通点が見えてくる
マーケティングの目的は、販売を不必要にすることだ!
これはピータードラッカーの言葉です。更に続けて彼は「マーケティングの目的は、顧客について十分に理解し、顧客に合った製品やサービスが自然に売れるようにすること」と言っています。
マーケティングを勉強していると、このように顧客理解、ひいては人間心理に行き着きます。なぜなら、モノを購入するのは人だから。
人のその時の心理や感情を読み解いて、正しく導いてあげることで目的まで到達する。
この考え方は、マーケティング、セールスだけではなく、話し方やプレゼン、ディスカッション、ひいては恋愛とも多く共通してきます。それは、繰り返しになりますが、動かそうとしているのが人間の感情だからです。
これら点と点が繋がったとき、本当に感動しました。そして、僕たちが学ぶべき最初のことはもっと本質の部分で、本質が分かっていれば、他のいろんな分野にその思考を当てはめられるということに気がつくことができました。世の中、実はもっとシンプルなんじゃないかな。複雑に考えすぎてるんじゃないのかな、と常に自分に言い聞かせています。
仕事も経済も人で動きます。技術は進化しても、人は何百年も前から変わっていません。だから、変化の早いモノを追いかけて振り回されるより、本質を捉えて手段が変わっただけと俯瞰できる余裕が生まれました。
話が長くなってしまいましたが、一つの分野、一つの会社、一つのコミュニティだけに所属し続けていては、この本質に気がつけるチャンスが減ってしまいます。そして、同じところ同じことにずっと留まっていると、大体のことが分かってくるので、プライドが生まれてきます。世間では「頭が固くなる」というのがこれかと思います。
「初心を忘れない」とはよく言ったもので、初心を思い出すために常に何かに対してシロウトでい続けられることも、一方で大切なことだと思います。会社があなたの面倒を見てくれるのは当然会社に関わることだけです。一方で、僕がここまでお話したことは、会社では得られないことです。
だから、あなた自身のための時間が必要なんです!今日も早く帰りましょう^^
みよし
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